文学その5

『青空文庫』にある作品を『Google Translate』で英訳してみました。

世界怪談名作集:03 スペードの女王:プーシキン アレクサンドル・セルゲーヴィチ:岡本 綺堂(113-187)/715

「ナルモヴだよ。

"It's Narmov.

知っているだろう」

You will know. "

「いいえ。

"No.

そのかたは軍人……。

The person is a soldier ....

それとも官吏……」

Or official ...... ... "

「軍人さ」

"It is a soldier"

「工兵隊のかた……」

"The Corps of Engineers ..."

「いや、騎馬隊だよ。

"No, it's a horseman.

どういうわけで工兵隊かなどと聞くのだ」

I ask why it is the Corps of Engineers. "

 若い婦人はほほえんだだけで、黙っていた。

The young lady smiled and was silent.

「ポール」と、屏風のうしろから伯爵夫人が呼びかけた。

"Mr. Paul," Mrs. Mariko called from behind the screen.

「私に何か新しい小説を届けさせて下さいな。

"Please let me deliver some new novels.

しかし、今どきの様式のは御免ですよ」

However, it is excused for the modern style. "

「とおっしゃると、おばあさま……」

"If you say, grandmother ..."

「主人公が父や母の首を絞めたり、溺死者が出て来たりしないような小説にして下さい。

"Please make it a novel that does not allow the protagonist to strangle his father or mother, nor to starve dead.

わたしは水死した人たちのことを見たり聞いたりするのが恐ろしくってね」

I'm scared to see and hear about the dead people. "

「今日では、もうそんな小説はありませんよ。

"Today, there is no such novel anymore.

どうです、ロシアの小説はお好きでしょうか」

How do you like Russian novels? "

「ロシアの小説などがありますか。

"Do you have any Russian novels?

では、一冊届けさせて下さい、ポール。

Then let me deliver one, Paul.

きっとですよ」

I'm sure. "

「ええ。

"Yes.

では、さようなら。

So, goodbye.

僕はいそぎますから……。

I'm going to ......

さようなら、リザヴェッタ・イヴァノヴナ。

Good-bye, Rizavetta Ivanovna.

え、おまえはどうしてナルモヴが工兵隊だろうなどと考えたのだ」

Eh, why did you think Nalvov would be the Corps of Engineers? "

 こう言い捨てて、トムスキイは祖母の部屋を出て行った。

Having said that, Tomsky left the grandmother's room.

 リザヴェッタは取り残されて一人になると、刺繍の仕事をわきへ押しやって、窓から外を眺め始めた。

When Rizavetta was left alone, he pushed his embroidery job aside and began to look out the window.

それから二、三秒も過ぎると、むこう側の角の家のところへ一人の青年士官があらわれた。

Then, after a few seconds, a youth officer appeared at the far end of the house.

彼女は両の頬をさっと赤くして、ふたたび仕事を取りあげて、自分のあたまを刺繍台の上にかがめると、伯爵夫人は盛装して出て来た。

She quickly reddened her cheeks, took up her work again, crouched her head on the embroidered table, and the Marquis came out dressed up.

「馬車を命じておくれ、リザヴェッタ」と、夫人は言った。

"Tell me a carriage, Rizavetta," said the wife.

「私たちはドライヴして来ましょう」

"We will drive."

 リザヴェッタは刺繍の台から顔をあげて、仕事を片付け始めた。

Rizavetta raised his face from the embroidered platform and began to clean up his work.

「どうしたというのです。

"What happened?

おまえは聾かい」と、老夫人は叫んだ。

The old lady shouted, "You are jealous."

「すぐに出られるように、馬車を支度させておくれ」

"Please have a carriage ready to get out soon"

「唯今すぐに申しつけます」と、若い婦人は次の間へ急いで行った。

"I will apply now," the young lady rushed to the next.

 一人の召使いがはいって来て、ポール・アクレサンドロヴィッチ公からのお使いだといって、二、三冊の書物を伯爵夫人に渡した。

One servant came in and handed over a few books to the Marquis, claiming they were from Paul Acresandrovich.

「どうもありがとうと公爵にお伝え申しておくれ」と、夫人は言った。

"Thank you very much, let me know," said the wife.

「リザヴェッタ……。

"Risa Vetta ....

リザヴェッタ……。

Rezavetta ....

どこへ行ったのだねえ」

Where did you go? "

「唯今、着物を着換えております」

"I'm just changing my kimono."

「そんなに急がなくてもいいよ。

"It doesn't have to be that sudden.

おまえ、ここへ掛けて、初めの一冊をあけて、大きい声をして私に読んでお聞かせなさい」

Come here, open the first book, make a loud voice and read it to me. "

 若い婦人は書物を取りあげて二、三行読み始めた。

The young lady took up the book and began reading a few lines.

「もっと大きな声で……」と、夫人は言った。

"More loudly," said the wife.

「どうしたというのです、リザヴェッタ……。

"What's wrong, Rizavetta ....

おまえは声をなくしておしまいかえ。

You have lost your voice.

まあ、お待ちなさい。

Well, wait.

……あの足置き台をわたしにお貸しなさい。

...... Lend that footrest to me.

……そうして、もっと近くへおいで。

...... Then come closer.

……さあ、お始めなさい」

...... Come on, let's get started "

 リザヴェッタはまた二ページほど読んだ。

I read about two pages again.

「その本をお伏せなさい」と、夫人は言った。

"Please put that book down," said the wife.

「なんというくだらない本だろう。

"What a stupid book.

ありがとうございますと言ってポール公に返しておしまいなさい。

Please return to Duke Paul saying thank you.

……そうそう、馬車はどうしました」

...... Oh yes, how was the carriage? "

「もう支度が出来ております」と、リザヴェッタは街の方をのぞきながら答えた。

"I'm ready now," said Rizavetta, looking out into the city.

「どうしたというのです、まだ着物も着換えないで……。

"What's up, don't change clothes yet ...

いつでも私はおまえのために待たされなければならないのですよ。

Every time I have to wait for you.

ほんとに焦れったいことだね、リザヴェッタ」

It's a really frustrating thing, Riza Vetta "

 リザヴェッタは自分の部屋へ急いでゆくと、それから二秒と経たないうちに夫人は力いっぱいにベルを鳴らし始めた。

Rizavetta rushed to his room, and within two seconds, Mrs. began to ring the bell with force.

三人の侍女が一方の戸口から、また一人の従者がもう一方の戸口からあわてて飛び込んで来た。

Three maidens rushed out of one of the doorways and another one of them followed from the other.

「どうしたというのですね。

"What happened?

わたしがベルを鳴らしているのが聞こえないのですか」と、夫人は呶鳴った。

"Don't you hear me ringing the bell?"

「リザヴェッタ・イヴァノヴナに、わたしが待っているとお言いなさい」

"Tell Risavetta Ivanovna that I am waiting"

 リザヴェッタは帽子と外套を着て戻って来た。

Rezavetta came back with a hat and a coat.

「やっと来たのかい。

"Is it at last?

しかし、どうしてそんなに念入りにお化粧をしたのです。

But why did you do so carefully?

誰かに見せようとでもお思いなのかい。

Do you want to show it to anyone?

お天気はどうです。

How is the weather?

風がすこし出て来たようですね」

The wind seems to have come out a bit. "

「いいえ、奥様。

"No, ma'am.

静かなお天気でございます」と、従者は答えた。

It is a quiet weather, "replied the attendant.